運動心理学について松田岩男先生は以下のように定義されています。
「運動心理学は人間の運動行動(movement behavior)を研究対象とする学問分野であり、心理学的な側面から、体育の指導およびスポーツの実践・指導に科学的な基礎を与えようとするものである。」
また、運動心理学の問題について以下を列挙されています。
(松田岩男:第1章運動心理学の意義;松田岩男・杉原隆 編著, 新版運動心理学入門. 大修館書店, 1987, pp.1-6)
当研究室では、リハビリテーション分野における運動(movement)・動作(motion)・行為(action)の指導方法について、運動心理学的な側面から科学的な基礎を積み重ね、その成果を社会に還元し、人々の健康に寄与することを目標としています。
私たちは主に運動心理学(運動技能・運動学習)と身体運動学(動作解析・筋電図解析)における研究手法を用い、上記の目標達成に向けて取り組んでいます。
当研究室では大きく二つの疑問の解明に取り組んでします。
Question1
「運動・動作・行為の効果的かつ効率的な指導方法とは?」
リハビリテーション領域におけるセラピストの動作指導を運動学習理論から観察すると、下図のように運動学習に影響を与える要因が幾重にも重なり成立していることがわかります(緑の図)。しかし、現状のデータではそれぞれの要素(○・△・◻️)の相互作用どころか、単独の要素の効果ですら不明点が多い現状にあります。そのため、この疑問を一つ一つ解決し、効果的な動作指導法を提示し、対象者の運動学習の効率化を狙いたいと思っています。
Question2
「熟練セラピストの巧みな技術の特徴は?そして、その技術を習得するには?」
リハビリテーション分野のセラピストがその技術を習得することも「運動学習」の一つといえます。セラピストの熟練された技術を定量化からその特徴を明らかにすることで、リハビリテーション領域で検証すべき運動学習効果の方向性を明示できると考えています。また、その定量データに基づいた専門職教育の方法を提案したいと考えています。
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